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2009年07月17日

ギャルは苦手だ…

 
 ギャルは苦手だ… 

男性にはささやかな楽しみがある。
天気のいい日曜日の午後、郊外の比較的
静かで雰囲気のいいマクドナルドへ、
わざわざ車を走らせてお茶をすることだ。

だが、彼女や友人とそこに行くのではなく、
彼の愛犬、ミニチュアダックスの『 フク 』
と行くのがルールであって、それがもし
フク以外の他の誰かと行くのなら、そこに行く
意味なんて全然ない。


さて、今日も天気がよく気持ちのいい午後を
過ごせそうなので、男性はフクと一緒に車に
乗った。そして、最初に男性はフクを店舗先
に設置された屋外用テーブルとイスのところ
に行き、フクのハーネスをイスに結んだ。
もちろん、利口なフクは、そこで待っていなさい
と言えばずっと待っているので、そんなことを
する必要などないのだが、一応、念のため。

そして、店内で注文したメニューを受け取って、
外で待っているフクのもとへ戻る。ただし、
男性のものだけ注文し、フクのぶんはいつも
持参している。
ドッグフードやミネラルウォータなど、
そのつど違うが、体に悪いので、フクには
人と同じものは絶対にあげない。

おもてに出ると、そこにはフクといっしょに
小学校の4,5年生ぐらいの知らない女の子が
2人いた。よくある光景だ。
もちろん男性は気にせず、イスにすわってフクの
ハーネスをほどいた。そして、注文したコーヒーを
飲みはじめる。

「 おじちゃん、この子、名前は? 」
「 フク 」
「 あー、フクちゃんか! 」

そうして、2人の女の子は再びフクと遊びはじめた。
だが、どうも様子がおかしい。
1人の女の子は子供らしく?フクに夢中なのだが、
もう1人の女の子はそれほど犬が好きではない
みたいで、いつの間にかノートパソコンで書き物を
している男性に興味を示している。

「 おじちゃん、 」
「 うん? 」
「 どうして、サンダルなのに靴下はいてるの? 」
「 え、なんで? 」
「 だって、おじちゃん、サンダルと靴下だから 」
「 ………  」
「 おじちゃん、サンダル、素足ではいたら
  すごく気持ちいいよ!  」

〈 おいおい、この子、まだ小学生だろ、
  それじゃギャル目線だって、     〉

男性は世間一般で言われる女子中高性『 ギャル 』
が大の苦手だった。それで、理解不可能な
彼女たちの存在など、最初から見ないふりを
して無視するのが得策だと考えていた。
もちろん、できる限り関わりたくなかった。

「 おじちゃん、フクちゃんに( マック )ポテト、
  あげちゃ、だめ? 」

「 ごめんね。フク、すぐ、おなかが痛くなるから… 」
〈 おいおい、だめだって。フクの寿命が縮む、 〉

「 ふーん、そうなんだ… でも、なんか欲しそう… 」
〈 あたりまえだろ、あー、この子たちの
  保護者はどこ?    〉

「 えーっと、お父さんやお母さんは? 」
「 いないよ。おうち、近くだし、 」
〈 地元の女の子だって、最悪。うーん…  〉

「 じゃ、ソフトクリームでも食べる?
  おじちゃんが買ってあげるから買ってきて? 」
〈 そのあいだに逃げよう…  〉

「 ううん、さっき食べたからいらない。
  それに、ここでソフトクリーム食べたら
  フクちゃんが欲しがるからかわいそうだよ! 」
「 ………   」
〈 知ってたらポテトをやるなんて言うなよ、 〉
  
その時、とうとう男性は奥の手を出した。

「 あ、ごめんね。フク、そろそろウンチの時間だ 」
「 えっ、ウンチ? 」
「 うん。ウンチ。フクね、うちでしか
  ウンチしないから。それじゃ、  」
「 ふーん、そうなんだ。 じゃ、おじちゃん、
  また、きてね!  」
「 はいはい、またね 」

そう言うと、男性はノートパソコンをあわただしく
片付けて、コーヒーの紙コップをゴミ箱に捨てて
その場をあとにした。


帰りながら男性は思う。

〈 まだ小学生なのに早いな――。 
  だけど、どっちにしてもギャルは苦手だ… 〉












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posted by jekugun at 20:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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